The
The Beanly, Francis

フライフィッシング用語辞典

Fly Fishing Dictionary


WaspFly,
Wasp Fly, Berners
   
マドラー・ミノー Muddler Minnow:英語 《フライ》
 アメリカのストリーマー。この、誰でも知っているフライ・パターンのオリジナリティに関しては議論の余地があるようだ。
 一説として、19世紀、ドイツからアメリカに移住したルドウィック・メードラーLudwig Moedlerという釣り人がいて、彼の日記にはゴールド・ボディとバージニア・ディアヘアのクリップト・ヘッドを持つミノー・パターンが書いてあったらしい。
 いっぽう、マドラー・ミノーのオリジナリティはドン・ゲイペンDon Gapenにあると一般に見なされている。ドン・ゲイペンはミネソタ州のフライタイヤーで、1937年(1948年とも言われる)、彼は北オンタリオのニピゴンNippigonにブルック・トラウトを釣りに行った。その際、ガイドをしたクリーCree・インディアンがマドラー(カジカの一種)をとらえて彼に見せ、ここのブルックトラウトはこれを食っているんだと教えた。そのマドラーはコカトゥーシュ・ミノーcockatush minnowと現地では呼ばれていた。ゲイペンはそのミノーのイミテーション・パターンを作り、信じられないようないい釣りをしたらしい。その後、ジョー・ブルックスがモンタナでダン・ベイリーDan Baileyにマドラー・ミノーを見せたところ、ベイリーは惚れ込んでしまい、フライに改良を加えてリアルなパターンにして、大々的に売り出して、広まったのだった。
 もともとのゲイペンのパターンについては、さまざまに言われている。ジョー・ブルックスはティンバーウルフのヘアと1枚のフェザーウィングだけの単純なフライだったと言い、テリー・ヘレクソンはヘッドはエルクヘア・カディス風だったと言い、ジョー・ベイツはディアヘアのクリップト・ヘッドであると断言していて、どれを信じていいやら困ってしまう。ダン・ベイリーがディアヘアの綺麗で密なクリップト・ヘッドにして、後にこのパターンにマラブーを使ってマラブー・マドラーを作ったことはまちがいない。
 一個のフライ・パターンにこれだけ多くの逸話があるというのは、このフライが名鉤であることの証拠でもあろう。このフライはあまりによく釣れるので、世界中で使われており、バリエーションも多い。沈めてよく、また、浮かせても有効なパターンであり、「釣りに行くのに1個だけフライを選べ」と言われたら、このフライを選ぶ人がもっとも多いだろうとまでいわれている。
【タイイング・マテリアル】ドン・ゲイペンのオリジナルを想定
フック:ロングシャンク・フック
テイル:なし、またはターキー・クイルを短く
ボディ:フラット・ゴールド・ティンセル
ウィング:ティンバーウルフのガードヘア+ターキー・クイル1枚、ティンバーウルフの代わりにスクイレル・テイルで代用可
ヘッド:もともとはウィングに使ったティンバーウルフ・ヘアをクリップした残り部分だったようで、ゲイペン自身が後に改良して(?)、ディア・ヘアをフレアーして、その前半をトリムしてヘッドとし、後半は残してカラーとした。ヘッドはまばらなディアヘアでできていた。
【タイイング・マテリアル】スタンダード・パターン
フック:マスタッド79580、2−12番
スレッド:ブラック
テイル:モトルド・ターキー・クイルを2枚
ボディ:ゴールド・エンボスト・ティンセル
ウィング:アンダーウィングとして、ブラウン/ホワイトのバックテイル、オーバーウィングは2枚のモトルド・ターキー・クイル
ヘッド:多めのディア・ヘアをフレアーし、前半を密なクリップト・ヘッドで、ヘッドは平たく、尖端を薄く、後半を長く残してカラーにする。
【資料】Streamers & Bucktails, 1950. Complete book of fly fishing, 1958. Flies for trout, 1993. Trout (Schwiebert), 1978. Collins illustrated dictionary of trout flies, 1998 (1995). Fish flies, 1995. Fly pattern encyclopedia、2000。 McClane's new standard fishing encyclopedia, 1998 (1965).
→マドラー(魚)、ジョー・ブルックス、クリップト・ヘッド、マラブー・マドラー
 
 
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