![]() The Beanly, Francis |
フライフィッシング用語辞典
|
![]() The Popham, Francis |
|
ヒラタカゲロウ科の一つの属で、学名はEcdyonurusイクディオナラス。本邦に広く分布し、河川の全域に生息するが、渓流に多い。ニンフはクリンガー・タイプclingersで、ハッチ・パターンはダイレクト・ハッチ(水中羽化)。湖にも生息し、川では比較的流れの緩やかなところを好む。
本邦では、成虫5種と幼虫5種が知られているが、幼虫と成虫との関係が確認されているのは4種で、マダラタニガワカゲロウEcdyonurus tigrisイクディオナラス・タイグリス、クロタニガワカゲロウE. tobiironisイクディオナラス・トビアイロニス、EAタニガワカゲロウE. sp. EAイクディオナラス・エスピー・イーエイ、シロタニガワカゲロウE. yoshidaeイクディオナラス・ヨシダイ、キブネタニガワカゲロウE. kibunensisイクディオナラス・キブネンシス。
この属はアメリカにはいない。イギリスでは7種が確認されており、オータム・ダン、グレート・レッド・スピナー、ラージ・グリーン・ダン、ラージ・ブルック・ダン、レイト・マーチ・ブラウンなどと呼ばれ、フライフィッシングでは重要なカゲロウとなっている。
【資料】日本産水生昆虫検索図説, 1998. An angler's entomology, 1952. Trout flies of Britain and Europe, 1991. Hatches II, 1986.
→ヒラタカゲロウ科、マダラタニガワカゲロウ、クロタニガワカゲロウ、イーエイ(EA)タニガワカゲロウ、シロタニガワカゲロウ、キブネタニガワカゲロウ、オータム・ダン、グレート・レッド・スピナー、ラージ・グリーン・ダン、ラージ・ブルック・ダン、レイト・マーチ・ブラウン
カゲロウの亜成虫、ラテン語はsubimagoサブイマーゴ。ニンフは水面や岸で脱皮・羽化してダンになる。脱皮は数秒で行われる。ダンになった後、最後の脱皮を行いスピナーになるが、ダンの状態の期間はカゲロウの種によって差が大きいが平均して24〜48時間とされている。
ダンはスピナーに似ているが、一般にダンのボディは太めで、ボディの色は一般に地味で、ボディ表面には光沢がなく、ウィングは翅脈以外の部分が灰色(ダン・カラー)〜淡黄色がかった半透明であり、テイルはスピナーより短い。それに対し、スピナーのボディは細く、その色は明瞭で光沢があり、ウィングは透明であることが多く、テイルは長い。
羽化が起こり、羽化に失敗したイマージャー(=スティルボーン)や羽化直後のダンが水面を流されていく時には魚に捕食されやすく、ダンを模したフライ・パターンがこれまで数多く考案されている。
【資料】Hatches II, 1986.
→スピナー、ハッチ、ハッチ・パターン、イマージャー、スティルボーン
イトウのアイヌ名。魚へんに鬼という字が当てられている。なぜ、鬼という字が使われたのかわからない。その経緯や理由をご存じの方がおられたら教えてもらいたいものだ。
【資料】萱野 茂のアイヌ語辞典, 2001(1996).
→イトウ
|
||
もくじ Top |
![]() |
Next |