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フライフィッシング用語辞典
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フライを動かして魚の口に鉤先を掛けること。魚がフライをくわえた時(ヒット)、何もしないで放っておいたら魚はすぐにフライをはきだしてしまう。くわえた瞬間にフライの硬さや鉤先などの違和感を感じてしまうからである。石垣尚男氏によれば、鱒類がフライをくわえている時間は一般に短く、0.1秒〜1秒間だそうで、その後フライをはき出してしまう。まれに数秒間もくわえていることもあるが、いずれにしろ魚がフライをくわえている時に竿先を動かしたりラインを引いたりしてフライを動かすと鉤先を魚の口に掛けることができる。これを合わせ、英語でフック・セッティングhook settingあるいはストライクstrikeという。
フライフィッシングではもっとも重要な技術であり、この技術なくしては魚は決して釣れない。合わせはフライがちょっと動けばいいわけだが、合わせが強すぎるとティペットが切れてしまう。これを合わせ切れという。
ちょうどいい"合わせ"ができるまでにはやや練習・経験が必要だが、慣れればそれほど難しい技術ではない。ただ、魚のフライへの出方はいつも同じではない。素速く出るときもあれば、ゆっくりとフライをくわえる場合がある。その、魚の出方に応じた理想的な合わせができるようになるには相当の経験が必要であり、そのような人は「名人」と呼ばれたりする。"合わせ"の瞬間はフライフィッシングの醍醐味である。
【資料】科学する毛バリ釣り, 2004(1994).
→あわせぎれ(合わせ切れ)、フック・セッティング
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