![]() Detached Olive, Halford |
フライフィッシング用語辞典
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![]() Shell Fly, Berners |
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フワフワした、ケバだった、ぼんやりした、明確ではない、といった意味。釣りというものはもともとファジーな要素の多い遊びだが、フライフィッシングも同様で、フライにしても特定の水生昆虫には似ていないファジーなデザインのものがあるし、それがかえってよく釣れたりする。このファジーさをもっともよく現すマテリアルがCDCではなかろうか。
このファジーさを理論化して、すぐれたフライを巻き、本を書いた人がいる。著者はポリー・ラズボローPolly Rosborough、本の名は"Tying and Fishing the Fuzzy Nymphs" (1965)。そのようなパターンをファジー・ニンフと呼ぶ。
【資料】Tying and fishing the fuzzy nymphs, 1988 (1965).
→ポリー・ラズボロー
2本の糸を連結する一般的な結び方。ダブル・オーバーハンド・ノットDouble Overhand Knotとも呼ばれる。日本にはアメリカから伝えられたらしく、アメリカ結びと呼ばれることがあるらしい。
優れた結び方であり、ノッテッド・リーダーを作るときや、リーダーとティペットを連結するときに使われる基本的なノット。古くから使われているノットであり、1919年にはイギリスで記載がある。
この結び方を文章で説明するのは難しいが、一方の糸を他方の糸に4〜5回巻き付けて中央に戻し、これを双方に行い、2本の糸の先端を中央の糸の隙間に通して締める。2本の糸の太さがかなり違う場合は細い方の糸を折り曲げて2重にしてブラッド・ノットをやればよい(Stu Apte Improved Blood Knot、スチュアプト・インプルーブド・ブラッド・ノット)。また、2本の先端のうちの1本を長くしてドロッパー・フライをつけることもできる。これをエクステンション・ブラッド・ノットExtension Blood Knotという。
この結びの名称は邦訳すると"血の結び"である。語源に興味をそそられて調べたところ、アシュレーAshleyの"The Ashley Book of Knots"(1944)という本に記述があった。それによると、この結びは中世のイギリスで罪人を打つムチに使われていたそうである。九尾の猫(cat-o'-nine-tails、キャトナイン・テイルズ)と呼ばれるムチで、先が9本の縄に分かれ、縄にはこの結び玉があり、このムチで打たれると猫に引っかかれたような傷ができたそうである。当然、血が流れたものと思われ、この結びの名になったらしい。
図挿入
【資料】The Ashley book of knots, 1993 (1944). McClane's new standard fishing encyclopedia, 1998 (1965). A dictionary of fly-fishing, 1993 (1992). フィッシング・ノット事典, 2002 (1999).
→ノット、ノッテッド・リーダー
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